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◎この世界の片隅にの名シーン
2017年03月21日

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アニメ映画「この世界の片隅に」は、アニメ映画としては大ヒットを記録しました。

むかしの郷愁をそそるシーンの中には、カマドの前に座って、すずがご飯を炊くシーンがありました。

あのような光景は、昭和を生きた年寄りでなければ理解できないと思っていただけに、日本人のDNAの中にはしっかり生きているのだと嬉しくなりました。

昭和のはじめには、そのような光景はよく見られました。薪が燃えないので風を送る、煙で眼がしみる、ぱちぱちと火が燃えさかるまで、ほっぺをふくらませるのです。

それは若いお嫁さんの仕事でもありました。それらは家風として、伝承として、母から嫁へと受け継がれていました。

電気製品も、ガスもない時代の朝の光景でした。火加減次第で美味しいふっくらしたご飯になるのです。美味しいご飯の炊けるのは、お嫁さんの資格でもありました。

今の時代の若い人たちは、その光景すら見ることはないでしょう。すずが吹き竹を吹く可憐な姿は、きっとすべての日本人の郷愁となって、脳細胞の片隅にあって、その姿形を観ると、誰もが感動するのです。

山本さんの木彫かっぱを整理していると、カマドでご飯を炊くかっぱの木彫が2体ありました。おそらくチェンソー作家の山本さんの脳裡にも、カマドでご飯を炊くお母さんの姿が強烈な印象となって残っていたのでしょう。

山本さんの素朴な木彫作品の中には、むかしの素朴な山里の情景を彷彿とさせるものがあります。

電気製品などは勿論ない時代、貧しくても、ゆったりとした暮らしが、四万十の山里などにはみられました。

かっぱの砦の茅葺古民家の庭の片隅には、二基のカマドがあって、2匹のかっぱが吹き竹を一生懸命に吹いています。

それは「この世界の片隅に」を連想させてくれていて、ほのぼのとした気分にさせてくれました。

 


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